【Vol.20】コーヒーが冷めないうちに−川口俊和

Book

こんにちは、ダイスケです。

今回は川口俊和さんのコーヒーが冷めないうちにを紹介したいと思います。

こちらも2018年に映画化しましたね。

僕はこの本を本屋大賞のノミネート作品という事で知りました。

丁度コーヒーに興味を持った時期で興味をそそられたの覚えがあります。

この本は、とある喫茶店のとある席で起こる不思議な物語を4つの短編作品としてまとめた本となっております。

先にネタバレすると、どの物語も少しほっこりしており、最後は思いっきり感動する作品となっています。

それではどんな作品なのか紹介していきたいと思います。

目 次

1.本の概要

先程も少し紹介しましたが、とある喫茶店のとある席では、

望んだ通りの時間に、その席に座っているときだけ

時間を移動することが出来ます。

ただし、この他にも細かなルールが存在します。

1.過去に戻っても、この喫茶店を訪れたことのない者には会うことが出来ない 2.過去に戻ってどんな努力をしても、現実は変わらない 3.過去に戻れる席には先客がおり、席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ 4.過去に戻っても、席を立って移動することは出来ない 5.過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ

このルールに則って物語は進んで行きます。

1−1.『恋人』結婚を考えていた彼氏と別れた女の話

まずは、清川二美子という女性が主役の物語となります。

清川は1週間前に交際3年目の彼氏に突然、仕事でアメリカに行く事を話されます。

その後と飛行機の時間だということで別れ、ちゃんと送り出さずに今回の舞台である喫茶店「フニクリフニクラ」に立ち寄るところから物語がスタートします。

彼女自身も彼氏をしっかりと送り出さなかった事に後悔しつつも、自身の気持ちが整理出来ていないのに憤りを感じているようです。

そこで、ウェイトレスから過去に戻れるという話を確認し、1週間前のあの別れ話の時間へ戻りたいと熱望します。

その後、先程説明したルールを知り、一度は諦めますが、やはり彼氏への気持ちを整理したいと考え直し過去に戻る事を決意します。

そして過去に戻った清川は彼氏の五郎にアメリカに行かないでほしいと言いかけます。

しかし、ルールの通り行かないでと言っても現実は変わりません。

ですが、なんとか「アメリカには行かないでほしい」と伝えようとした清川です。

その言葉を絞り出そうとした時に、五郎の口から清川に対しての気持ちが話されるのでした。

それは、五郎が清川に対して負い目を感じていたという話が始まり、最後に

「帰ってきたら・・・」

という言葉で清川がコーヒーを飲みきり、現実に戻って来ました。

戻る間際に見た五郎の顔は「コーヒーでもおごってください」と言わんばかりの優しい笑顔をしており、その笑顔を見た清川は気持ちに整理がつき、喫茶店を後にします。

その後、この清川は物語にたまに出るキャラクターになり、たまにおせっかいを出すシーンも描かれていますが、おそらく彼女のなかで五郎をこの喫茶店で待とうという気持ちになったのではないかと思います。

1−2.『夫婦』記憶が消えていく男と看護師の話

続いては房木という男性と高竹という女性の物語になります。

房木は若年性アルツハイマー型認知症を発症しており、高竹は近所の病院に勤める看護師です。

ある日房木がフニクリフニクラに手紙を持って立ち寄るところが描かれています。

「妻に手紙を渡したい」という一言を言い、その後妻の名前を忘れてしまった房木。

その後に来た高竹が房木を病院に連れて帰るという流れなのですが、実は房木の妻というのがこの高竹だったのです。

元々庭師だった房木は、ある日「道に迷った」という言葉を言い、普段より2時間ほど遅く帰宅。

それが認知症の初期症状だとすぐに気づいた高竹は症状の進行を遅らせられるように努力をしました。

しかし、半年前程から旧姓の「高竹さん」と呼ばれるようになったが、これを責めるわけでもなく介護に努めるようになりました。

そして、フニクリフニクラの過去に戻って、症状の出ていない房木の元へ行くのでした。

病状の出ていない旦那と話をするのが久しぶりな高竹はついつい口が滑り、房木を不機嫌にした。

晩御飯を房木の好物にするという約束で機嫌を取りましたが、その時房木から

「未来から来たんだな」

と言われます。

このフニクリフニクラの都市伝説を知っていた房木は、さらに付け加えるように「俺の症状を知っているんだな」と言い出しました。

そこから房木は自身の症状について高竹に聞きますが、高竹は涙を拭いながら「大丈夫だから、治るから、安心して・・・」と語りました。

「そっか」といい房木は手に持っていた茶封筒を高竹に渡し、別れを迎えることになります。

最後に高竹から「あなた、ありがとう」という言葉と共に、現在へと戻って来るのでした。

現在に戻ってきた高竹の手には1つの茶封筒があり、そこに房木からの手紙が入ってました。

そこには病気の事、自身の記憶が日々なくなっていることが綴られていましたが、最後に

「おれたちは夫婦だから、夫婦としてつらくなったらわかれればいい。

夫としていやなら、はなれればいい。

きおくを、うしなっても、おれは夫婦でありたいと、おもうから。

どうじょうだけで、いっしょに、いるなんて、まっぴらごめんだ。

と、面と向かって言えないから手紙に書いた。」

と綴られていました。

これを読み、高竹は大粒の涙を流し、わんわん声を上げ泣きました。

しばらくし、力強い声で「帰る」といい、お会計を済ませた高竹。

フニクリフニクラを出る際に一言「これからは旧姓で呼ぶの禁止ね」と言い店を後にしました。

この後、2つの物語が続きますが、僕的にはこの後が最も感動する物語になるので、このあとについては実際に読んで感動を味わってほしいです。

2.本を読んでの感想

この本は、非日常を描いていますが、表現が豊かにかかれており想像するだけで「フニクリフニクラ」という喫茶店が思い描けると思います。

1つ1つの物語も感動する話が多く、僕自身も何度も泣かされました。

最後にこの本を読み終えた時にはほっこりした気持ちと美味しいコーヒーを飲みたいという気持ちが溢れ出てくると思います。

3.まとめ

普段、「感謝する」という気持ちがなく、忙しく生活を送っている僕ですが、この本を読み普段送っている日常が何ものにも代え難い大切な時間を送っている事を見つめ直せる小説となっています。

時間を過去に戻す事は出来ませんが、今の自分を変えることが出来ます。

この本を読み、僕の日常に起こることに対してしっかりと感謝をし、後悔というものがないように過ごして生きたいと思わせて頂きました。

涙と共に不純物が出ていったような気がします。

過去に戻りたいと思った人や、何か今の自分に不安や不満がある人は読んでみてください。

過去に戻るとは何かを考えるきっかけになると思います。

そして、この本を通じて今後のあり方を変えていこうと思うようになると思います。

それでは今日はこのへんで!

タイトルとURLをコピーしました